先日、山梨リハビリテーション病院 理学療法課 課長・ボバース国際インストラクター・NOVA臨床顧問の鮎川将之先生による1DAY実技講習会を開催いたしました。
今回のテーマは、
「動きがスムーズになる体幹づくり
〜上肢・下肢の動きを変える体幹アプローチ〜」
体幹機能を土台に、上肢・下肢の動きがどのように変化していくのか。
臨床現場ですぐに活かせる視点と実技が、丁寧に積み上げられていく講習会となりました。
当日は、受講生の皆さんが一つひとつの実技に一生懸命向き合い、
会場全体に熱量が広がる、とても濃い時間となりました。
「患者さんのために、なんとかしたい」
そんな想いが自然と伝わってくる、印象的な講習会でした。
講習会前日：臨床現場での直接指導
講習会前日には、3名のご利用者様のリハビリに鮎川先生とご一緒に入っていただき、
臨床現場でのリーズニング（臨床推論）や知識、繊細なハンドリングについて、直接ご指導いただきました。
目の前の利用者様の状態をどのように捉え、
どこに着目し、どのように介入へとつなげていくのか。
実際の臨床を通して学べる、非常に貴重な時間となりました。
講義：体幹機能と上肢機能のつながり
講習会当日は、まず講義からスタート。
体幹機能の考え方と、そこから連動して構成される
上肢機能の構成要素について、分かりやすく解説していただきました。
単なる知識の整理ではなく、
「なぜこの評価が必要なのか」
「なぜこの介入につながるのか」
という、臨床に直結する視点が多く盛り込まれていました。
実技：評価から治療へ
実技では、まず評価から行いきました。
体幹機能や上肢機能に関わる筋の状態を触診し、
その筋活動に伴って生じる
骨盤・胸郭・肩甲帯・上腕の動きを丁寧に確認しながら進めていきました。
その後、治療の実技へと移行。
安定性と運動性がどのように影響し合うのかを
鮎川先生が一つひとつ説明しながら、受講生の皆さんが実践していきました。
わずかなハンドリングの違いで動きが変化することを、
体感的に学べる時間となりました。
ケーススタディ：歩行へのアプローチ
ケーススタディでは、ケース様の歩行に対して、
・手を加えて動きが良くなるか評価する
・あえて手を離す問題点が見えるか評価する
といった関わりを通して、
問題を引き起こしている要因は何なのかを探りながら、
個別性を捉えたリーズニングを行い、介入へと進めていきました。
介入では、細かなハンドリングの中で
歩行に必要な構成要素を一つひとつ徹底的に積み上げ、
歩行の問題を解決していく過程が示されました。
治療前後の変化は圧巻で、
目の前で変化が生まれる、非常に印象的な治療でした。
懇親会も含め、学びの深まる時間に
講習会後には懇親会も開催され、
今回は医師の先生にもご参加いただき、
職種を越えた熱い議論で大変賑やかな時間となりました。
学びだけでなく、人と人がつながり、
想いを共有できる貴重な場となったと感じます。
おわりに
また、細部まで妥協なく積み上げ、
目の前で変化を出していく鮎川先生の介入は、やはり圧巻でした。
遠く山梨リハビリテーション病院から、
NOVAの臨床顧問として、沖縄のリハビリ発展のために
いつも弾丸でお越しいただき、本当にありがとうございます。
ご参加いただいた皆さまに、心より感謝申し上げます。
今後も、現場に還元できる学びの場を継続していきたいと思いますので、
ぜひ引き続きよろしくお願いいたします。